本堂の裏には歴代住職の墓「五輪塔(ごりんとう)」があります。 平成になり「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」を建て、31世住職より歴代の住職の共同墓となりました。
真言宗では、仏塔は大日如来そのものの象徴として説きます。そのために仏塔は真言宗の教えに沿った独特の形となり、それを「五輪塔(ごりんとう)」と呼んでいます。「五輪塔」形の墓石塔の出現によって、真言宗のお墓は明確にその教えを形として表すことができたのです。
「五輪」とは、この世の一切の存在の構成要素、地・水・火・風・空の五つを指し、この要素のことを「大」とも「輪」ともいいます。現在の一般的な四角柱形(棹石形)の墓石塔は、五輪塔の「地」の部分に上の四大が含まれるものとされ、五輪塔と同じ功徳があります。ですから墓石塔を拝むことは、亡き人の冥福を祈るとともに、ご本尊・大日如来そのものを拝むことを意味しています。